« 2010年8月 | トップページ | 2010年10月 »

2010年9月

にんやか講座

Photo 9月26日(日)、田邊HOPEゾーン協議会が主催する『にんやか講座』という勉強会に参加してきました。

 会場は、法楽寺境内にあるリーヴスギャラリーです。

 私は、第2部のパネルディスカッションのパネラーでした。

 参加者はざっと数えて30名ほどの方が参加されていました。

はじめに、『昭和町おうちカフェきっちん』の井手さんと、その建物を所有しておられる吉村さんのお話。

 そして、登録文化財の佐野家住宅を居宅生活訓練事業所として活用しておられる社会福祉法人日本ヘレンケラー財団の山本副理事長さんの事例発表がありました。

 第2部では、HOPEゾーン協議会理事の山本氏による司会で、寺西家阿倍野長屋のオーナーの寺西さん、大阪市立大学の横山教授、そして私の3名がパネラーとして登壇し、座談会を行いました。

 1時間30分の時間でこれだけのことを詰め込んだのは少々無理があり、私などは時間を気にするあまり、話したいことの以前に、必ず話さなければならないことも話せずじまいでした。

 私の話はすべて前振り部分だけしか話せなかったので、聞いている人も???だったと思います。

 今回の講座の目的は、HOPEゾーンに指定されて町家や長屋の修景を進めるためには、その修景した建物をどのように活用していくのかのヒントを提供するのが目的でした。

 今日、この講座に参加された方が突然、ご来店されました。

 HOPEゾーンの区域内に大正時代に建築されたご自宅を所有しているが、修景すればどのような活用方法が考えられるか?というご相談でした。

 しかし、お話をお聞きしていると建物の権利関係が複雑で、このままでは賃貸物件として第三者にお貸しすると様々なトラブルが発生する可能性のあることがわかりました。

 問題解決のためのいくつかの道筋をご説明させていただき、どの道を選択するにしても、当面必ずしておかなければならないことをアドバイスさせていただきました。

 昭和初期や大正時代の建物が、大規模な改修をさずに今日まで残っているのは、このように権利関係が複雑で、今まで建物に手を加えることや建て替え、売却等ができなかった事情のある建物が多い、というのが実情です。

 それらを解決するスキルを身につけていくことが、当社の喫緊の課題です。

『地域ブランドマネジメント』 電通abicproject編

Photo『地域ブランドマネジメント』 電通abicproject編

 田辺大根、長屋…、私の町の地域資源を活用していく方法を考えているときに、この本に出会いました。この本の帯にはこう書いています。

 日本に埋もれるな。
 さぁ、あなたの地域にしかない資産でもっともっと魅力的な地域にしよう。
 都会なんかに遠慮せずに、もっともっとおもしろい地域になろう。
 この本は、地域のために頑張るあなたをお手伝いする本です。

 全8章からなるこの本のうち、第1章から第3章は少し論文ぽくって、とっつきにくい印象の本でしたが、第4章以後、全国の様々な事例が紹介されるとぐいぐいと引き込まれる内容でした。

 印象に残った部分を引用します。

 サイトスペシフィック・アートは、次のような三つの特徴を持っている。一つ目の特徴は、通常の芸術作品と異なりアトリエでつくるものではなく、その地で創作されるために、アーティストは創作のために直島に訪れなければならないということである。第二は、地域資産との対話性である。アーティストは自然や地域を素材として創作活動を行うために、直島にただ訪れるだけでなく直島の風土や文化に触れ対話を重ねながら作品を作りあげていかなければならない。第三は、地域の人々との交流が必然的に生まれることである。アーティストの創作活動は、地域の風土や文化を利用した大がかりな創作活動になるため、単独で活動するのは難しい。地元の人々と関わり合いながら協働的な活動になることが多く、アーティストと地元の人々の文化的な交流が自然に生まれるのである。(P99 直島)

 また、工房でつくられているハムがあるコンテストで金賞を受賞したというようなニュース性のある情報をそのまま流すのでなく、その受賞までの努力をストーリーとして提供することで、マスコミの先にあるわれわれにドラマ的なアプローチを行っている。(P139 モクモク手づくりファーム)

 さらに地域コミュニティにおいても、その構成員は必ずしもその地域に根ざす主体に限られるものではなくなっている。コミュニティの始まりをかたちづくるのはその地域の居住者や組織化もしれないが、ある地域の資産やそれが醸し出す価値を尊重する主体であれば、当該地域コミュニティの構成員となりうるだろう。情報・運輸技術の発達によって容易に遠方の地を訪れたり、その土地の人々と交流することができるようになった現在、現実的に考えても地域コミュニティの構成員はその地域に限定されるものではない。(P163)

 企業と地域の好ましい関係は、両者のブランド構築にあって、双方向的、つまり企業も地域ブランドの構築に貢献するし、地域も企業ブランドの構築に貢献するという立場である。(P203)

コーポラティブハウスの見学会

Photo_4   

天王寺区大道3丁目で、まもなく竣工するコーポラティブハウスを見学してきました。

横丁風の居酒屋

 日本経済新聞の夕刊に掲載されていました。

 若者の間で、横丁風の居酒屋が流行っているそうです。

 昭和30年代のレトロな雰囲気で、比較的短い時間でも手軽に2~3件はしごができるのが特徴とのこと。

 今から20年ほど前にも、屋台村というものが流行りましたが、そのリメイクのようなものでしょうか。

 西田辺には、『横丁風』ではなくて、ホンモノの横丁があります。

 当社のすぐ北側で、なか卯とパチンコ屋さんの間の通り。

 それと西田辺一番街と呼ばれる路地裏の飲み屋街です。

 どちらもシャープの工場があった頃にとても賑わった場所ですが、今は残念ながら空き店舗が増えて、お世辞にも活気があるとはいえません。

 当社の北側の通りは私の子どもの頃の遊び場でもありました。

 かつての賑わいを取り戻すために、何か仕掛けないといけないと思っています。

 

 

キャンプ

 9月18日(土)の夜から20日(月)の朝まで、ボーイスカウト大阪第119団のキャンプに参加しました。お盆休み以来、1ヶ月ぶりの休日でしたが、仕事の段取りをつけるのが大変で、18日は夕方6時まで、20日は朝9時30分から出勤するというハードなスケジュールとなりました。行き先は、大阪市立信太山野外活動センター・キャンプ場。キャンプ2日目には、ビーバー隊やカブ隊も合流し、全員で流しそうめんを楽しんだ後、上進式を行いました。

にんやか講座

Photo

 ポスターの通り、田邊ホープゾーン協議会主催の講座が開催されます。

 町家や長屋を改修して、実際に活用している方たちのお話を聞く会です。

 第1部は、『昭和町おうちカフェ きっちん』を経営しておられる井手さんと、その建物を

 所有しておられる吉村さんのお話を聞きます。

 また、町家をグループホームに改修して活用しておられる社会福祉法人日本ヘレンケラー

 財団のお話も写真を交えながらお聞きする予定です。

 第2部は座談会です。

 これには私も参加させていただきます。

 私と一緒に座談会に参加するのは、寺西家阿倍野長屋オーナーの寺西さんと、大阪市立

 大学教授の横山先生です。

 さて、どのような話に展開するかは、協議会理事の山本さんの司会にお任せです。

 その他、ホープゾーンについての説明など盛りだくさんです。

 事前申し込み等は不要です。

 お気軽にご参加ください。

『プロフェッショナルの条件』 P・F・ドラッカー 著

Photo 『プロフェッショナルの条件』P・F・ドラッカー 著

 一冊を読み上げるのに1ヶ月近くかかってしまいました。今、マイブームのドラッカーの書籍です。しかしこの本、購入したのは10年ほど前です。なかなか読めずに、納戸の中で死蔵されていました。もう一冊、ドラッカーの書籍がどこかに眠っているはずなので、近いうちに探して読みたいと思います。

 さてこの『プロフェッショナルの条件』の副題は、~いかに成果をあげ、成長するか~、というものです。本の帯には、「どうすれば一流の仕事ができるか?自分の能力を見極め、伸ばすための簡単な方法がある。ドラッカーが自らの体験をもとに教える知的生産性向上の秘訣」とあります。しまった!10年前に読んでいれば、もっと知的生産性が向上していたのに!が読んだ後の感想です。

 この本はオリジナルの書き下ろしではありません。ドラッカーの今までの著作や論文の中で、この本のテーマに沿った部分を抜き書きしてつなぎ合わせた一冊です。ドラッカーの著作のほぼすべてを翻訳している上田惇生氏による編集です。それだけに、結論だけが簡潔にまとめられていて、ある程度、ドラッカー思想のようなものを理解している人にとっては、とても役立つノウハウ集のような性格があります。

 私が仕事や地域の様々な活動において、常に心がけていることがドラッカーの言葉で裏打ちされました。その部分を引用します。

※※※※※※※※※ 引用開始 ※※※※※※※※※

自らが成果をあげることを望み、組織が成果をあげることを望む者は、常に計画、活動、仕事を点検する。「これは価値があるか」を自問する。答えがノーであるならば、仕事の成果や組織の業績にとって、真に意味のある仕事に集中するために、それらのものを捨てる。成果をあげる者は、新しい活動を始める前に必ず古い活動を捨てる。肥満防止のためである。組織は油断するとすぐ、体型を崩し、しまりをなくし、扱いがたいものとなる。人からなる組織も、生物の組織と同じように、スマートかつ筋肉質であり続けなければならない。

※※※※※※※※※ 引用終了 ※※※※※※※※※

 私の体型とは別の話です…。 

琳派・若冲と雅の世界

Photo 物件リスト以外の記事の掲載は久しぶりです。掲載が滞るときはふた通りあって、とてつもなく忙しい時と、どうしようもなく暇な時です。ここ数日、ブログの更新がなかったのは忙しい方です。

 そんな忙しいときに神戸まで屏風絵を見に行ってしまったので、余計に忙しくなってしまいました。その、どうしても見に行きたかった美術展は、大丸神戸店で開催された『京都細見美術館 琳派・若冲と雅の世界』展でした。

 このブログに何度も書いていますが、私は屏風絵や襖絵が大好きです。特に江戸時代の琳派と呼ばれる俵屋宗達・尾形光琳・酒井抱一・鈴木基一などです。そのころの一大勢力だった狩野派の絵よりも琳派が好みです。なにがどのように異なるのか、言葉でちゃんと説明できませんが、狩野派はどちらかというと武家好みで勇壮なイメージがあります。対して琳派は町民好みでデザイン的に大胆なものが目立ちます。

 京都・岡崎にある細見美術館は、その琳派の作品を数多く収蔵している美術館として有名です。私も企画展がある時は、京都の岡崎まで良く足を運んでいます。その細見美術館の収蔵品の多くが一堂に会する美術展となっては無視するわけにいきません。9月8日(水)仕事の段取りをつけて、午後3時頃に会社を出て、神戸へ向かいました。

 百貨店のギャラリーなので少しなめてかかっていましたが、照明や展示の仕方はちゃんとしたものでした。掲載したパンフレットにも一部をデザイン化して紹介されていますが、鈴木基一の『水辺家鴨図屏風』や伊藤若冲の『雪中雄鶏図』などが素晴らしかったですね。どちらも細見美術館の企画展ではお目にかかったことがなかったので感動しました。 

建物の需要と寿命

Photo  昨日、阿倍野区某所で、りっぱな住宅が解体されようとしている現場に出くわしました。以前から売りに出されていた中古住宅です。1年以上、買い手が見つからず、不動産業者や地域では有名物件でした。最近、その家が売却されたとの話は聞いていましたが、まさか解体されて建売住宅が建築されるとは思いも寄りませんでした。

 この家は平成3年の建築で、お医者さんがご自宅として住んでおられました。建てた頃から想像すると、良い材料を使い、室内も贅沢な空間であったと想像します。その家がたった19年で取り壊されるとは…。取り壊す不動産業者やそこへ売却した所有者に何の罪もありません。これはすべて建物の需要の問題です。

 この家の敷地は60坪強あります。現在でも数は少なくなりましたが、これくらいの敷地の住宅用地をお探しの方は確かにいらっしゃいます。しかし、探しておられるのは「住宅用地」であって「住宅」を探しておられる方は皆無です。「住宅」は新築・中古住宅を問いません。皆さん、土地を探しておられます。

 不動産業者が建売住宅用地として購入するということは、この家の最終売却価格は近隣の土地相場、もしくは解体するためのコストを差し引いた土地相場以下の価格になった可能性が高いと思います。つまり建物価格は0(ゼロ)。この建物をタダで差し上げますから、と言っても誰も見向きもしなかったことになります。

 政府は中古住宅の流通促進を図るために今後、様々な施策を打ち出してくるようです。しかし、国民の新築願望はそう簡単には覆すことができそうもありません。たった19年しか経過していない住宅を取り壊すということは、経済的にも大きな損失ですし、資源や環境面を考えてもマイナス要素が大きいと思います。(もっともそれによって新たに住宅資材が売れるという経済効果はありますが)

 何かの本で読んだことがありますが、日本人には「けがれ」の文化や、「無垢」(むく)への信仰のようなものが 根底にあるとありました。代表的なものが20年に一度建て替えられる伊勢神宮の式年遷宮です。詳しいことは忘れましたが、古びたものには「けがれ」が生じるというような考えなのでしょうか?(私が間違った理解をしている可能性大)。

 しかしそのような日本人の精神構造とはまた異なる側面も最近は大きくなってきました。それは当社が再生のお手伝いしている長屋や町家などの古い建物を好む人が増えてきています。また、それを所有しておられる人の中にも、少しずつですが、親から譲り受けた家や建物を大切に使い続けたい、というような気運もでてきました。経済的に苦しい若い世代が、ファッションとして低コストのライフスタイルに目を向けだしているという側面も否定できませんが、私の感覚では一時の流行という雰囲気は感じていません。

 ちょうど先日の日曜日にも、ご両親が相次いで亡くなってしまい空き家になった家の活用についてご相談をいただきました。多くの費用をかけて改装するよりも、家賃が安くても仕方がないので、自分で手を加えながら上手に暮らしていただける方に住んでもらいたいという意向です。同じ地域の中で同時並行して起きている現象。築後19年の鉄骨の家を取り壊して建売住宅を建築することと、古い家をそのまま維持して活用していくこと。多様化するライフスタイルと簡単には言えない、時代のうねりのようなものを感じます。

今年も田辺大根がスタートしました

Photo  今年も田辺大根の季節がやってきました。昨日、大阪市立長池小学校の6年生が田辺大根の種まきを行いました。今年で5年目を迎える地域ボランティアによる総合学習支援のスタートです。3ヶ月間、12月上旬の収穫に向けて、6年生の奮闘が続きます。

 昨日、6年生の授業支援に入ったのは、山本・桂・平井・私の地域ボランティア4名です。それぞれ仕事を持つ身なので、学校にお願いして1時間目に種まきをさせていただきました。

 このブログに何度も書いていますが、私たちの役割は6年生に栽培方法を教えること。毎週木曜日に行われる「ふれあいタイム」という全校児童による共同農作業の時間に向けて、事前に6年生に対してその週のふれあいタイムの作業について詳しくレクチャーを行います。事前にレクチャーを受けた6年生は当日、縦割り班の1年生から5年生に対して実際の作業を指導するという仕組みです。

 6年生への指導はその全員を4つの班に分けて行います。ボランティアもちょうど4名です。始めに畑の横で今日の作業手順とこれから3ヶ月の心構えのようなお話をさせていただきます。次に6年生の研修用の畑に全員を集めて、大人によるデモンストレーションを行います。指導は桂氏。6年生の班長役は平井氏。そして5年生以下の班員役には急遽、教育実習にこられていた学生さんお二人に経験していただきました。お二人とも当然、田辺大根の種まきは初めてなので、生徒役としては最適でした。

2  デモンストレーションの後は、6年生全員が実際に種まきを行います。転入生以外の6年生は過去5回田辺大根の種まきを経験しています。しかし、誰かに見守られながら種まきをするのと、自分がその見守り役や指導者としての役割を担わなければならないとなると、話は大きく異なってきます。自分で勝手に作業を進めるのではなく、わかりやすく教えなければならないのです。そして、全員がちゃんと正しく種まきが完了するようにすべてに気配りをしなければなりません。

 ひとつひとつ、作業の注意事項を教えたつもりですが、ちゃんと理解できたのでしょうか?やや不安が残ります。まあ毎年のことなのですが、最初はだいたいこんなもんです。木曜日の「ふれあいタイム」の混乱というか、もしくは混沌とした時間を過ごすことによって、6年生に火がつきます。わかりやすく言うと「えらいこっちゃ」ということに気がつくということです。

 実際、昨日の6年生の大半は指示待ち型で、我々が作業を説明しても自ら進んで動こうとする児童はごく少数しかいません。私たちゲストティーチャーとして参加している地域ボランティアは全員、仕事や何らかの活動で、社会と積極的に関わっているメンバーばかりです。その日々の生活の中で、これから社会において求められる人材とは?というようなことをいつも感じながら過ごしています。学校教育と異なる部分でお役に立つことができたら…。私たちが教えているのは田辺大根の栽培ではありません。そのことは単に手段に過ぎません。むしろ田辺大根の栽培を通じて、自ら問題を提起したり課題を見つけて、それに対して仮説を立てる。そして問題を解決するために行動し、結果を評価する。そしてまた仮説を立てて行動する…。このようなことができる子どもたち、そして将来の人材を育てたいと思っています。ちゃんと自分の班をマネジメントし、結果として全員にちゃんと大根を1本ずつ持って帰らさなければならない。その経験を通じて、天才があらわれることを夢見てお手伝いしています。

文化祭

Photo  昨日、長女が通う高校に文化祭を見に行きました。正式には文化展示発表会という名称です。1年生は舞台発表を行い、2年生は飲食店、3年生はイベントを企画するという分業になっているようです。高校1年生の長女は舞台発表部門で、クラスで演劇を行いました。演目は『ロミオとジュリエット』。長女は台本を作る係で、1ヶ月以上前から原作を読み、苦労しながら台本を作っていました。

 会場は多目的ホールでした。この部屋は空調設備が無く、満員の観客のために、手作りのうちわが配られました。ロミオとジュリエットは有名な話ですが、正直なところ、どのようなストーリーか知りませんでした。15分に短縮されたダイジェスト版のような演劇でしたが、じゅうぶん堪能することができました。

 楽しそうに呼び込みをする高校生たちを見ていて、ふと自分を高校生の頃を思い出しました。今から30年前、近畿大学付属高校に通っていましたが、文化祭ってあったのでしょうか?まったく記憶にありません。男子校だったので、あまり楽しくなかったのか、それともふてくされて参加していなかったのか…。

 記憶にあるのは、近隣の女子校の文化祭ばかりです。男子校で、しかも丸坊主の学校だったので、もてるはずもないのですが、なんとかチケットを手に入れたり、嘘をついたりして女子校の文化祭に潜り込んでいました。大阪女学院、四天王寺、帝塚山…。シーズンになったら必死に行ってましたね(笑)ほんと、懐かしい思い出です。

裁判

 9月2日(木)、生まれて初めて法廷を体験してきました。大学は法学部出身ですが、ゼミは会社法だったので法廷の見学会とかは無かったと思います。(自分がさぼっただけかもしれませんが…)

 場所は、大阪簡易裁判所。賃料滞納による明け渡し訴訟です。以前このブログにも書いた西田辺の某貸店舗で、賃料滞納の上に夜逃げされてしまった件です。賃貸借契約は家賃不払いでも継続するので、その終了の確認と、合法的にそして強制的に物件を明け渡すための訴訟でした。

 簡易裁判所といえども、ちゃんと法廷の形を整えているのですね。正面には一段高いところに裁判官が座り、その前に書記官。そして左右には原告被告の席があって、中央には証人席もありました。被告は夜逃げしちゃった相手方なので、当然、裁判には来ていません。事前に公示送達を行いました。これは裁判所に掲示することによって相手方に訴状が届いた、という前提で裁判が始まります。また、裁判所から求められたので、訴訟代理人の司法書士の先生に、前の住所と前の前の住所(京都)まで足を運んでいただき、被告がそこにいない確認も行いました。

 法廷は小さな部屋で、長い廊下に面していくつも法廷が続いています。簡易裁判所の審理はテレビで見るような大げさなものではないので次々と流れ作業のように審理が行われます。そのため、廊下には裁判を待つ関係者で混雑しています。法廷の前に、その法廷で審理される裁判の原告被告名と裁判の種類が掲示されています。午前だけで何十件という審理が行われているようなので、ほんとうに流れ作業です。裁判のほとんどが貸金回収と不当利得請求でした。貸金回収は、お金を貸した業者が返してもらえないので訴える裁判。不当利得は今はやりの貸付金利の過払い請求です。明け渡し訴訟は、私たちの審理だけでした。

 そんな流れ作業の裁判でも、ちゃんと審理が始まる前は事務官によって「起立!」と声がかかり、傍聴席にいる私や次の裁判を待っている人たちも全員立ち上がらなければなりません。そして、原告(当社のお客様)は証人席に立ち、偽証しない旨の宣誓書を読み上げなければなりません。テレビや映画で見る裁判と同じです。

 司法書士から原告に対していくつか質問があり、裁判官と簡単なやりとりがあった後、裁判は10分ほどで終了。証人席の原告はメモを見ることができず、記憶だけで話さなければならないのは少し驚かされました。午後から判決が言い渡されるとのことで、あっけなく終了しました。そうそう、今回の裁判は弁護士ではなく司法書士に依頼しました。何年か前に法律が改正され、研修を受け試験に合格した司法書士も裁判の代理人になることができるようになりました。債権額等の上限が決まっているようですが、弁護士に依頼するよりも気軽に、しかも安く裁判ができるので、いつかお願いしてみたいと思っていました。

 午後からの判決は誰も聞いていません。裁判所から後日判決文が郵送されるとのことなので、それを確認すれば良いことです。被告側が欠席し、審理が1回で終了したので敗訴の可能性は考えられません。まあ一応ちゃんと判決文を確認してから、次の行動に移ろうと思います。次は保証人さんと残った債務についての話し合いです。

空き家バンク

 「裸の王様」や「パニック」などの著作で知られる芥川賞作家の故開高健氏が育った家が東住吉区北田辺にあります。その家がまもなく取り壊されることになりました。数ヶ月前にも見学させていただく機会がありましたが、今日はその見納めの会がありました。

  昭和初期に建築された大阪市内南部にある典型的な長屋建築です。それも建築当初の状態が維持されている貴重な建物です。管理状態も良好でした。特徴的なのは、1階奥座敷を通らずにトイレやお風呂に行けるように、和室の壁の裏に幅50cmほどの隠し廊下があることです。北田辺周辺の長屋では一般的らしいのですが、阿倍野区の長屋では見かけることがありません。

 この建物に関わる多くの人から、保存活用するために何か知恵を貸してくださいと相談を受けていましたが、着手する間もなくこの日を迎えてしまったことに無力感を感じています。所有者の希望や事情を考慮しないで、保存を訴えてもそれは何の責任も負わない他人のエゴです。私のような不動産業を営んでいると、所有者の裏事情というようなものを数多く見聞きしてきました。近江商人の三方良しのように、所有者も利用する人も、そして町にとっても良い結果を目指さなければならないと考えています(かなり難しい…)。

 先日、日本経済新聞に広島県尾道市の空き家再生についての記事が掲載されていました。特定非営利活動法人尾道空き家再生プロジェクトが尾道市から委託を受けて運営している空き家バンクについての記事です。NPO法人の150人を超える会員の中には大工、左官、建築士などがいて、修理や移住相談などで力を発揮しているそうです。

 興味を持ったのでホームページを確認しました。この空き家バンクは、物件は紹介するが賃貸借契約などの交渉ごとや、その後のトラブルは当事者同士で解決してください、というシステムになっているようです。しかし、これはどうなんでしょう?賃貸借契約については不動産業者を紹介する仕組みもあるようですが、改修や修理が必要な空き家の仲介には、誰かがしっかりとコーディネートをして各方面の調整を図らなければならないケースが多いと思います。移住してくる人と、お隣との橋渡しなども地域住民が間に入ってすることがトラブルの防止やその後の良好な人間関係につながるのではないでしょうか。紙面やホームページではわかりませんでしたが、きっとそのような役回りをしているスタッフもちゃんとそろっているんでしょうね。

 雑誌「大阪人」のおかげで、長屋や町家に住みたい・お店をしたい、という人との出会いがたくさんありました。また、そのような建物を所有しておられる方の間でも少しは認知されたのかな?と思っています。借りたい人がたくさんいて、所有している人も困っている、そんな状態を見過ごすことはできません。NPOとして活動を行う方が信用も得られるような雰囲気がありますが、これはれっきとした不動産業者の仕事の範疇です。ちゃんと適正な利潤をいただきながら、地域貢献できるジャンルと思います。

 私のフィールドにも空き家が増えつつあります。当社に直接依頼をいただいている長屋・町家だけでなく他の不動産業者の埋もれた情報をしっかりと収集し、空き家バンクではありませんが、ここへ来れば地域の情報がすべて手に入るというような状態を目指したいと思います。また、連携する工事会社や様々な職人さんとのネットワークをもっと広げて、入居される方の困りごとにもちゃんと対応できるような仕組みを構築しなければならないと考えています。

« 2010年8月 | トップページ | 2010年10月 »

最近読んだ本

フォト
2017年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ