長屋や町家に取り入れられた西洋のデザイン
私のフィールドである西田辺~昭和町界隈には、長屋や町家などの古い木造建物(ほとんどが築後80年前後)がたくさん残っています。大部分の建物は、純和風のお屋敷の一部を切り取ったようなデザインですが、わずかながら西洋の様式を取り入れた建物もあります。西田辺の事務所から自転車で5分以内の建物で、代表的なものをいくつかピックアップしたいと思います。
上の写真は、お屋敷の一部が西洋風になっています。おそらく応接室が設けられていると思います。オリジナルのデザインを損なわないように数年前に補修されました。
出窓というか、2階の角を引き回す形で窓が配置されています。
伝統的な和風の建物に洋館が敷設されています。この部分は室内も洋館仕立てになっています。
屋根の勾配がかなり急角度です。
今までと少し異なるパターンです。おそらく陸屋根と思われます。
残念ながら屋根は葺きかわっています。外壁の仕上げも特徴的です。
前庭がとても可愛らしい。当時、海外の写真などを参考にしたのかもしれません。
この玄関建具は、この建物が建築された大正14年当時のものです。モダンなデザインです。
地域にある最も洋風な長屋です。マニアの間ではとても有名な建物です。私は中を見たことがありませんが、外観とは対照的に室内は完全な和風だそうです。
このデザインの建物は、この付近ではこの一軒だけです。3階建と言っても良いくらいの高さがあります。
屋根は和風なのですが、ファサードは西洋風です。
これもトップの写真と同じようにお屋敷に洋館が敷設された様式です。松と洋館のツーショットです。
最後は2階建の洋館が敷設されたパターンです。これは珍しいケースです。外壁もタイル張りですね。
今回は西田辺から自転車で5分以内でしたが、もう少し足をのばせば、まだまだユニークな建物が残っています。これらを上手に生かして、町おこしをしていきたいですね。
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